三国志Tシャツ「赤兎馬」interview

吉祥寺にある有名セレクトショップSHOP33のフリーペーパー4月号上で掲載されたインタビューです。
内容に関して歴史的・思想的に正しいかどうかの保証はいたしません。
サブカル的エンターテイメント的に捕らえた見方で話をしております。ご了承下さい。

SEKITOBA
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interview

 

荒武: 赤兎馬ってブランド名ってかっこいいよね。 当時の馬ってマシーンじゃないすか。その中でも赤兎馬はスーパーマシーンでしょう。フェラーリみたいなもんだよね。
柄沢: 赤兎馬って当時の記述に拠ると中国の半分の距離を20日で走ったらしいですよ。それじゃあ車より早い(笑)。 オグリキャップの30倍早いらしいですよ。1000年に一度の名馬ですからねぇ(笑)。
まるで赤い彗星のシャアみたい。
荒武: おーそうだねー。三国志にはガンダムとかスターウォーズとかでかい物語の原形があるんだよね。
じゃあとにかくあたしも荒武さんも柄沢さんに教えてもらってハマってしまった『蒼天航路』について話しましょう。
柄沢:
このコミックは週間モーニングで連載されていて、単行本では21巻まで出てるんですけどすごい売れ方してるみたいです。三国志は今までもいろんな人が小説やマンガに起こしてますがその度に三国志ブームがおきるんですよ。今はこの『蒼天航路』がきっかけでまた第何次めかのブームが確実にきてますよ。僕はもともと三国志が好きだったんですが、SEKITOBAというブランドを立ち上げて武将Tシャツを作ったのはやっぱり『蒼天航路』にヤラれたことがきっかけの一つですね。
荒武: 僕もほんとヤラれちゃいました。僕も学生時代に小説で三国志を読んでいてすごい好きだったんですよ。でも蒼天行路は同じ三国志なのに全然違う。音楽に例えていえばジェームス・ブラウンとかレアグルーブと、最近のリミックスぐらい。音が違う、リズムが違う(笑)。もちろんどっちも素晴らしいんだけどね。 マドンナの『アメリカン・パイ』って曲があるじゃないですか。あれってもとはカントリーミュージックなんですよ。僕らの世代にはあの曲はカントリーミュージックの名曲として残ってて、それをウィリアム・オービットっていう最先端の音楽を作る天才がマドンナの新曲として蘇らせた。『蒼天行路』はそんな感じ。最先端のストーリーと画力で完全にリミックスされて現代に蘇った物語。そのクリエイティビリティたるや素晴らしいものですよ。
あたしはアメリカン・パイのオリジナルも三国志も知らないからどちらも全く新しい音楽、新しい物語としてすごい衝撃を受けました。
荒武: そういう人もいっぱいいると思うんですよ。三国志なんてわかんない、カントリーのよさなんてわかんないと思ってる人にそのよさを伝承していると思うんですよ。 時間が経って埋もれていたものを呼び起こしてもう一度新しい命を吹き込んだんですよ。曹操なんて全然違う描かれ方してるよね。
柄沢: そうなんです。今までの解釈だと曹操はすごい悪役として描かれていますから。
荒武: そう、それがこんなかっこよく描かれていてびっくりですよ。
柄沢: 曹操を主人公にしている時点で勇気ありますよね。今までの三国志はとにかく曹操をどう痛めつけるかって話ですからね。痛めつけても痛めつけてもなかなか負けないっていうキャラ。
荒武: にくらしい奴なのよ(笑)。
ダースベーダーみたいだー。あたしは最初から曹操がヒーローだから曹操以外のヒーローは考えられないです。
荒武: そうだろう。でも今までの三国志は主人公は劉備だったんだよ。
ほんとに?劉備ってにくめないキャラだけどヒーローではないよね〜。
柄沢: でも曹操を主人公にした時点で劉備はそう描くしかないんですよー。ダメなやつなんだけど民の心をつかんでいて運がいいっていう。そういうキャラにせざるを得ないんですよね(笑)。
荒武: 曹操をみてみ〜愛もあるし頭もいい。運もある。それにくらべておれは〜って泣いてばっかいるよね(笑)。
曹操みたいなヒーローって今はいないですよね。
荒武: 今の世の中にそんな人いないからヒーローとして描いたんだろうね。英雄待望論みたい話になっちゃうとヒットラーとか出てくるけどヒットラーも曹操みたいなもんで、彼のせいで何十万人の人が死んでものすごい悪いヤツと言われるけど、見方を変えれば時代を変えるために出てきたスーパーヒーローなんだよね。
この時代には曹操、劉備以外にもすごい人いっぱい出てきますよねー。
荒武: そうそう、なんでこんなに英雄が揃ったんだっていうくらい。誰を主人公にしても物語が作れますよ。例えば関羽は・・(以下えんえん各武将の話。割愛。)
柄沢: 僕は軍師が好きなんですよ。例えば徐庶は・・・(以下えんえん軍師の話が・・・ 割愛。)
荒武: やばいね。こんな話ばっかりしてたら・・。
柄沢: 一晩中ずっと話せますよ!
でも『蒼天航路』のすごいところってこんなにいっぱい登場人物がいるのに顔がみんなちゃんとかき分けられていることですよね。すごい画力だと思いますよ。
荒武: そう。あと作者の素晴らしいところ今の時代が求めてるものを描いてることですよ。 単行本のところにその時々の作者のコラムが載ってるんだけど、三国志とワールドカップは似てるとか書いててびっくりしたんだよね。オランダのやり方と曹操の戦略は一緒だみたいなことを書いていていてこいつはすげーなって。 あとね今の日本とその頃の漢帝国の状況が似てんだよね。 蒼天航路は決して絵物語ではないですよ。この国の腐敗もひどいじゃないですか。まさに蒼天已死、日本に蒼い空はないですよ。
柄沢: だから僕はそういう日本に対して意識革命を起こしたいって意味を込めて『蒼天已死』をテーマにTシャツを作りたいと思ったんですよ。
荒武: ステッカーとかにして街中貼ったりしたらどうですか。TシャツもDJとかラッパーに着てもらいたよね。Tシャツってもう街のお札みたいなもんだからね

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